26 Nov 2018
『母親を奴隷にする子どもたち シュララッフェンランド・シンドローム』という衝撃的なタイトルに惹かれて、この本を図書館で借りてみました。
ホルガー ヴィルヴァという外国の教育学博士・心理療法家の方が約10年前に書かれた本なんですけどね。タイトルにある「シュララッフェンランド」という言葉はドイツに昔からある言葉で、欲しいものはなんでも手にはいり、働くことは悪徳、怠惰は美徳という贅沢三昧の国のこと、だそうです。
この本の中では子供たちのコトを、シュララッフェンランド(贅沢三昧の国)の住人と呼んでいます。
ザッと読んだところ、母親が子供を甘やかす事により子供がシュララッフェンランドの住人になるようです。沢山の子供たちの例が挙げられていて、どれもこれも我がまま放題で興味深い子供たちであると同時に、どうして母親はここまで子供を甘やかすのか?外国の母親はこんな感じの人が多いのか?と疑問に思うと同時に、子育ては万国共通で大変だよね・・・と実感しました。
ただですね、確かに母親の育て方で子供がシュララッフェンランドの住人になることもあるだろうけど、自分以外の他人の気持ちなんてどうでもいい子が多いみたいで、中には母親の育て方というよりも発達障害の子もいるんじゃないかな?とも思ったり。
まぁ、それは置いておいて。
この本の中で、シュララッフェンランドの住人である子供の対処法が具体的に書かれていて、これがなかなか面白かったのです。
「母親の一貫した態度」が重要なんですけど、これは日本の育児本にもよく書かれていること。だけど日本の育児本はどこか耳障りがよくフンワリした感じが多い気がします。
で、シュララッフェンランドの住人である子供をどうやってこちら側に引き戻すか?というと、「命令形」で「子供と討論せず」「短い言葉で」「子供の目をみて」「しっかり真面目な厳格な声で」話すのがポイントだそうです。
ただ、まだ子供が幼く、シュララッフェンランドのメンタリティの持ち主でなければ、「態度の決まり」と「褒める」ことだけで足りるんだとか。
シュララッフェンランドのメンタリティの持ち主かどうかは、自分がラクをするために母親を奴隷のように扱う事、ということだと思うんですけど、それを見極めるためには子供の言動・行動をよく観察することが大事。
早い話、子供が自立しようとしているときに、母親が先回りして手を貸さないようにする、というのがポイントってことです。これは日本の育児本でもよく目にしますよね。
ってことで、息子をシュララッフェンランドの住人にしないためにも、これからはもっと意識して、自分でできそうなことは自分でやってもらおう!と改めて思いました。
シュララッフェンランドの住人である子供が大人になったら、パートナーを母親と同じように扱い幸せになれないよー、とも書いてあり、全てにおいてオブラードに包まずにズバズバ書かれてあるところは非常に面白かった。
参考になるかどうかは別として、外国の子育て事情を知りたい方や、子供の為だけに生きているような気がする・・・と思う方は図書館で借りて読んでみると新たな発見があるかもしれません。
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